「だんぼーるおうじ」長野ヒデ子(世界文化社)
ずっと家に子どもがいると、あぁ片付かない、、。
うちは小3と年長さんの2人姉弟がいるのですが、2人が仲良く遊んでくれる日は、平和だけど家の中がぐちゃぐちゃになります。
もう足の踏み場もないくらい、、、。
彼らの遊びへの意欲と、創作の自由さは、天下一品。
次から次へと妄想が暴走し、制作物の完成度などメチャメチャ低くても、妄想でどこまでもカバー。
こんな2人のエネルギーの原点は、きっと幼稚園時代の自由保育の中で大いに遊び、大いに作った経験なのではないかな、、。
「だんぼーるおうじ」に出てくるゆうちゃんも、ダンボールで遊ぶ天才の男の子です。
園でも、お家でも、とにかく廃材を使って工作をしながら、ごっこ遊びを展開していきます。
最初はそれぞれの子どもが、バラバラに制作していたのですが、だんだん一緒に遊び出して、みんなで一つの大きな機械を作り出します!
また、途中から園長先生も遊びに誘われて、本気で怪獣になりきり、子どもたちとの戦いが始まります。
それまでダンボールにしか見えなかったものが、本物の怪獣やロボットになる瞬間!!
これこそが、子ども時代の真骨頂!という気がします。
最後は遊びすぎてぐちゃぐちゃに壊れてしまったダンボールの海で、大笑いをしている子どもたちと先生。
大人は片付けやゴミ減量ばかりに気を取られてしまって、なかなかこんな楽しさを味わうことはできませんが、大切な子ども心を思い出させてくれる1冊です。
記・まりちゃん