えほん紹介コラム⑦
「かがやく昆虫のひみつ」中瀬悠太 著・写真 内村尚志 絵 野村周平 監修(ポプラ社)
急に暑くなって、家の周りで 虫に出会う機会も増えてきました。
我が家では、プランターに植えたジャガイモの葉に、アブラムシが襲来!!
それに誘われて アリ、テントウムシもやってきて、虫社会が形成されつつあります。
もちろん、芋が食べたい人間は、大慌てで対策に追われていますが、そのために観察は必須です!
「キャー!気持ち悪い!」
と最初は抵抗感がありますが、毎日水をかけたり、セロテープでくっつけたりしながら 付き合っていると、だんだん慣れてきます。
今日は減ったかな、、という日もありますが、彼らの自然の力はたくましく、根絶ではなくお付き合いだな〜と思う今日この頃です。
さて、話がだいぶん逸れてしまいましたが、今日 ご紹介する本は、「かがやく昆虫のひみつ」です。
表紙のメタリックなコガネムシの写真を見て、虫好きの息子に・・と手に取りました。
予想通り、どハマりした息子!
最初は、とにかく眺めます。
図鑑ではないので、1ページにどーんと大きく載っている昆虫の写真は、どれも金属っぽい光沢で七色の輝きです。
「この色がカッコイイ!」
「お母さんは、どれが好き?」
単純に、自然の色彩の鮮やかさを目で楽しめる絵本のような1冊です。
「虫は苦手だけど、色だけで選ぶならプラチナコガネかな、、」
恐る恐るページをめくる母。
そのうち、解説ページを音読させられることに、、、。
そこを読んでいくと、メタリック昆虫の「色のヒミツ」がどんどん明らかになってきました。
ピカピカしたコガネムシなど、金属っぽいけど、金属でできているわけではありません。
それは「構造色」という成り立ちでできていて、絵の具で塗った色とは全く違う反射をしているそうです。
虫から、色の成り立ちや、光の反射、物質の構造を考えさせられます。
「生物」のつもりが「物理」!?
はたまた法隆寺の玉虫厨子(たまむしのずし)とかも出てきて、「歴史」?「工芸」?
虫が好きな人も、苦手な人も、様々な切り口から「色」を楽しめる1冊です!
記・まりちゃん